
土地
| 「世界は今後数十年の間に50億人の菜食者を作るか、または今以上の土地を使うことなく、今の農場の収穫を三倍にする必要がある。」 デニス・エイブリー−世界食料機構ディレクター 食料産業において耕地入手の可能性は最も圧迫した問題である。地球は農業の為に限られた土地しかもっておらず、どのようにしてこの土地を利用するかということは、世界中の人に食料がゆきわたる為の中心的な課題である。現代において問題は食料の不足ではない。世界人口約80〜100億人に供給でき得る十分な食料が生産されているが、可能性が欠乏している。 貧困、無力、戦争、堕落、退廃、貪欲。すべてが共謀して世界の人が平等に食料を得ることを妨げ、ここには何も単純な解決方法は存在しない。しかし西洋的な生活−特に食生活−は貧しい人々の重要な食料の大部分を奪い続けている。 「この地球的な豊富の時代に、なぜ世界は8億人以上もの人々が日々飢餓と略奪に苦しむのを、黙認し続けるのだろう。」 ジャック・ディウフ―UN食料、農業協会ジェネラルディレクター 増え続ける家畜動物は地球上の全農地の三分の二を占め、地球土表面積の三分の一を占めている。 これは明らかに正当化できるものである。なぜなら、人間自身では消化できない植物を肉、乳製品、卵という形に加工することによって、家畜動物は私たちに必要な食料源を提供しているのであるから―このように家畜産業は人々を信じさせようとする。しかし実際は家畜動物は直接人間に食料として供給できる、穀物や種を消費、または穀物を植えることのできる土地で草を食んでいる。後進国の食料不足に苦しむ人々は、先進国の人々の食料となる家畜動物と直接の競争をしいられており、そして彼らは負け続けている。 多くの家畜を育てる為に浪費されるのは、後進国の、特に食料が不足している国の土地である。ヨーロッパは食用動物の餌となる穀物の70%を他国から輸入している。ヨーロッパ議会は「ヨーロッパはその国民に食料を供給することはできるけれども、家畜動物に与える穀物はない。」と発言している。 “Friends of the Earth” (地球の友達)は英国が1006年に4,100,000ヘクタール(1ヘクタール=10,000平方メートル)に及ぶ他国の土地から穀物を輸入したと計算している。 ブラジルだけでも5,600,000エーカー(1エーカー=4,046.8平方メートル)の土地において、ヨーロッパの家畜の餌となる大豆を生産している。これらの幽霊エーカーではいわゆる高能率のハイテク農業が実行される。これらの土地は貧民を増やし、後進国における食料不足に大いに貢献している。原住民の食料を作る代わりに、動物に与える穀物を作ることによる、集中的な穀物の単一栽培は、土地の栄養物の消耗させ、そしてそれは経済的に傷つけられやすい人々を経済的に継続可能な農業のシステムから、遠く離してしまうのである。すべては世界の富んだ者たちが、不健康な動物の肉にふける為だけに。 単に私たちは、すべての人が動物主体の食料を採ることができるだけの土地を持っていない。8億4千万人の人々が、普通に生活するために必要な食料を得ることさえできない一方、私たちは世界の3分の2の農地を、動物食品から得る、ほんの少しのカロリー的な有利さを得るために無駄に使っている。 あきらかに食料流通とは、非常に複雑な問題であり、そこに簡単な答えは何もない。しかしながら世界の人口は増加し続け、反対に農地は減り続けているという事実は消えない。私たちが将来的な食糧危機を避けるためには、継続可能な資源の使い方の基礎を見つけ出さなければならない。 工業的な家畜の生産は不経済であり、それを正当化することはできない。住居の破壊は最も大きな、種が永遠に消滅する原因である。森林破壊、土地の変化、そして集中的な耕地の牧場化、すべては生態系の破壊を現し、生命の多様性の損失に貢献する。 熱帯雨林は世界の表面積の10パーセントを占めているだけであるが、そこにはすべての種の90パーセントが含まれている。それらの多くはまだ研究されていない。 家畜動物の放牧地を得るためと、家畜に与える穀物を育てるための土地を得るために行われている、卸売りの森林環境破壊は種の多様性の損失にダイレクトな貢献をしている。多くの土地は牛の放牧の為に使用される。二つの農業世界銀行の専門家は次のように宣言している。「熱帯雨林の牧場経営を勧誘する家畜動物は、特筆すべき種(動物、植物)の多様性損失をもたらした。特に中央アメリカにおいては年間320,000~430,000ヘクタール、そして南アメリカでは年間1,100,000ヘクタール。この肯定は森林の “Hamburgerisation” (ハンバーガリゼーション)と呼ばれるようになる。 |